2014年10月29日水曜日

お金関係は「コピー」でなく「原本」の確認が必須!


1 
 平成26年10月29日の産経ニュースです。
  http://www.sankei.com/affairs/news/141029/afr1410290017-n1.html
 東京のマンション管理会社の社長66歳が、管理委託を受けていたマンション5棟のうち3棟のマンションの管理組合の修繕積立金を横領、被害総額2億円強になる見通しとの事件報道です。

2 
 管理会社として無登録だったようで、最初、なぜマンション管理組合はこんな管理会社に管理委託を頼んだろうと思ったのですが、記事からすると、登録制度が出来る前の平成7年からずっとそのまま、惰性?で管理委託していたようです。
 事件発覚のきっかけは、修繕積立金の口座の残高確認表の偽造を一組合員、住人が見つけたというもの。3500万円ある口座に100円しかなかったというものです。
 
 この人が、偽造を見つけてくれなかったら、このマンションは、修繕積立金として、この社長の生活費を組合員皆で払い続け、マンションに必要な数百万円単位の大規模修繕をしようというときに、金がない!工事ができない!マンション、建物ズタボロ!という状態になっていたのでしょう。
 

 先日も、大阪の大手のマンション管理会社ての、マンション管理組合の横領事件が報道されていました。
日経新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXLASHC07H0D_X01C14A0AC8000/


 管理組合の自衛策は、各組合員の責任というよりは、その時々の理事会役員の責任、毎月の理事会の際のチェックにかかっていると思います。
 1 毎月の会計報告を必ず理事会のときに受ける、
 2 その際には、修繕積立金等の資金を置いている口座の通帳の「コピー」ではなく、
   「原本」を確認する、
 3 当たり前ですが、キャッシュカードは作らない、
   銀行届け出印は理事長が保管、しかも理事長が一人では押印できないシステム
   (使用届けを提出として、そこで他の理事の承認印を受けるなど)
 が必須です。

5 
 管理組合の理事会での報告の際、管理会社から通帳の原本を提示されず、コピーの提示だけを受けている管理組合は、至急、やり方を変えて、毎回、原本確認をするシステムにすべきでしょう。

 いつまで経っても、未だに、まさか!が起こるのがマンション管理の世界です。
 発覚したときには、1000万円単位で抜かれています。
 被害回復は、会社ぐるみだったらまず困難でしょう。
(おわり)


0 件のコメント:

コメントを投稿